行動観察は完璧でなくても合格できる⁈小学校受験の「行動観察」で黙る・協力できない…そんな不安を抱えるご家庭へ。
本記事では、できない原因と合否への影響、家庭でできる克服トレーニング10選、そして我が家の実体験(おぺりちゃんの実際の試験の話)を、わかりやすくまとめました。
こんにちは。小学校受験指導歴9年、娘のおぺりちゃんをほぼ自宅学習で合格させたワーママです。
目次
小学校受験の「行動観察」とは?
行動観察は、ペーパーでは測れない協調性・社会性・自己コントロール・コミュニケーションなど「人と関わりながら学ぶ力」を評価する試験です。
形式は学校によって異なりますが、代表例は以下のとおり。
- グループ課題(共同制作・ルールのある遊び・簡単な実験)
- 自由遊び(限られた道具で工夫する・片付けまで)
行動観察評価のポイントは初対面のお友達と、どう関わり、どう振る舞うか。
たとえば、順番を守る/相手の意見を聞く/困っている子に声をかける/指示を待つのではなく自分で考えて動くといった姿勢が見られます。
「できない」とは具体的に何?よくある失敗パターン
行動観察が「できない」とは、次のような状況を指します。
- 沈黙型:緊張で発言できない/目を合わせない/指名されても小声
- 暴走型:自分の案をゴリ押し/人の話を遮る/役割を独占する
- 不参加型:役割を持たない/材料や道具を触らない/傍観
- ルール逸脱型:順番を待てない/片付けをしない/指示を守れない
- 感情コントロール難:負けると癇癪/思い通りにならないと離席
子どもによくある行動ですね。重要なのは「子どもの弱点を知り、できるかぎり改善」です!でもどのタイプも、練習次第で十分に改善できると思います。
できないと合否に影響する?学校が見ていること
「できない=即不合格」ではありません。
多くの学校は、その子の「伸びしろ」と「関わり方」を見ています。完璧な人物像だけが求められているわけではありません。次のような姿勢も評価されます!
- リーダーではなくとも自分の意見を伝えることができる
- 困っている子に気が付くことができさりげなく手を差し伸べる
- うまくいかなかった時に、態度を切り替えて次に進める
- チームの役割を果たし、貢献できる
つまり、必ずしも積極的なリーダータイプでなくても失敗した後の立て直しや友達を助けたり、協力する働きかけができているかが、合否を左右します。
行動観察で“できない”原因4つ
- 過度の緊張・初対面耐性不足
大人でも初対面だと話しにくいもの。初めての場や初対面のお友達との経験が少ないと固まりがちです。 - 家庭内役割の固定化
お母さんに「言われたことだけやる」習慣だと、役割を自分で見つける経験が不足しがち。自分から進んで行動するを身に付けましょう - 勝ち負け思考の先鋭化
勝利最優先だと協調よりも自己主張が前に出やすい。行動観察では勝ち負けよりも協調性が大事です。目的はお友達と楽しめるかです。 - 先回り支援の多さ
大人が段取り・判断を先回りすると、「自分で考える」「合意形成する」経験が減ります。なんでも自分で考える習慣を身に付けましょう
家庭でできる克服トレーニング10選
日常に少しずつ組み込めば、2〜3週間で変化が見え始めます。
- 役割分担のあるごっこ遊び
例:お店屋さん・病院・レストラン。
店長/店員/お客/会計など役割カードを作り、1回ごとに役割を交代。 - 家族プロジェクト
例:週末のおやつ会を企画。進行・買い物・会計・盛付・片付けを分担しするなど。 - ボードゲームで「順番・ルール」を体感
どうぶつしょうぎ・UNOなど短時間で回るものから勝敗ばかりにこだわらない楽しく遊び本質を学びましょう。 - 公共マナーのミニ課題
公園などで「列に並ぶ」「ゆずり合う」を自然にできるように。
場を動かす!発言のきっかけフレーズ集
子どもがそのまま使える一言テンプレです。短くて言いやすい=実戦で強い。
- 「みんなはどう思う?」(意見を引き出す)
- 「わたしは〇〇がいいと思うよ」(自分の意見を言い切る)
- 「じゃあ、これからどうする?」(次の一手を促す)
- 「ぼくは切るね。〇〇ちゃんは貼る?」(役割提案)
- 「2つの案を合わせてみよう!」(折衷案)
- 「時間がなくなってきたよ。仕上げよう!」(時間管理)
- 「手伝おうか?」(援助申し出)
- 「ありがとう、助かった!」(承認・感謝)
こんな思いやりのある一言を言えるように、お母さんの頭の片隅に入れておくのもおすすめです。
おぺりちゃんの行動観察の当日の実体験話
ある行動観察の試験当日のグループ課題で、開始直後は全員が沈黙。
緊張からか誰も何も言わない状態だったそうです。
で、おぺりちゃんが、こう言ったそうです。
みんなは何が良いと思いますか?
その一言で、ぽつぽつと意見が出始め、自然と司会(進行)役に。
「役割決め→作業→発表→片付け」を進行し、最後は全員で完成できたんだそうです。
ポイントは、完璧なリーダー像を演じることではなく、場を一歩前に進める“勇気‘だったのかもしれませんね。
当日の準備チェックリスト(保存版)
- ① 行動観察服は説明会とは違い運動・工作などの課題もあるので動きやすい服装がベスト
- ③ 上履き・ハンカチ・ティッシュ
- ④ 待機時間の過ごし方ルール(私語/離席/座り姿勢)を家で再確認
よくある質問(Q&A)
Q1. 緊張で話せません。黙っていても減点ですか?
黙っていた事実だけで即減点とは限りません。むしろ、話せなかったあとに「相槌」「頷き」「材料を差し出す」など、関与できるかが大切。
短い一言(本記事のフレーズ集)を用意しておけば、次の機会に出やすくなります。
Q2. リーダー気質ではありません。向いていない?
非リーダー型でも十分評価対象です。
「丁寧に聞く」「役割を全うする」「最後に片付けを率先する」など、チームに貢献する行動は高評価。型にはめるより、子の強みを活かしましょう。
Q3. 勝ち負けにこだわりすぎます。
まずは勝敗がない協力型ゲームを増やし、合意形成の楽しさを経験させます。負けてもOKの切替練習友達と楽しくが1番をセットで学んでいきましょう。
Q4. 家での練習はどのくらい必要?
ペーパーだけではなく普段の生活から1日15分でも十分なので。お友達と仲良くする本を読んだり公園・児童館などで練習する習慣を。
終わった後に「良かった行動を1つ」具体語で称賛しましょう(例:「順番を待てたね」)。
Q5. 何から始めればいい?
まずは、本や問題集から行動観察とは何か。お友達と仲良くする事やルールをしっかり学びましょう。
次に公園や児童館など実際ので場を経験することが力につながります。
まとめ|「完璧」より「小さな一歩」
- 行動観察は「できない=不合格」ではない。評価されるのは関わり方と伸びしろ。
- 原因は緊張・役割固定・勝ち負け思考・先回り支援の4つに整理できる。
- 家庭でも小さな練習を積み重ね日常化すれば変わる。
- おぺりちゃんも、「みんなはどう思う?」の一言から司会役へ。小さな言葉が場を動かす。
関連記事・


